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処理方式「同時処理」と「継次処理」

本の山

D君はHDLDのLDの方の傾向で自閉ぎみの男の子です。

学校ではかなり部活に力を入れています。

そのせいか、個別学習時にはうとうとしてしまうことがよくあります。

「眠いよねぇ、部活頑張っているんだもんね」と言いながら

「じゃぁ、この問題をやっていこう」と、学習に誘い込みます。

そしてD君のやり方をきょろきょろと眺めます。

どうにか、学習に集中してほしいので、話しかけ、態度でも示します。


D君の特徴は、あまり声を発しないことです。

発したとしても声がとても小さいことです。

「もう少し大きな声を出してみてくれると助かるなぁ」

と言いながら、解答の説明をしてもらっていました。


答えの違うところに関しては

「ここはどうしやって解いたの?」と質問をしていきます。

小さな声で、一生懸命に答えを説明してくれます。


数学を教えているのですが、途中に計算の方法が違うところがあると

「おっと、そこはどうしてこうなるのかな?」と聞いていきます。

「ん~」とF君は一生懸命考えます。

そこで、その前にやっていた例題に目を通してもらい、

問題と例題の同じ部分を(数字は異なっています)示してもらいます。

何も言わずに答えを書き換えます。

「そうそう、それOK!」少し大げさに返していきます。

嬉しそうな顔をしてくれるかなと思いきや

待ったく表情が変らないF君です。

「では、次の問題いきましょうね!」こちらは淡々と元気にやっていました。

学習の方法は、例題を見ながら、順番に説明をし、次に問題にとりかかってもらいます。

それが彼に対する良い方法だと思っていました。


情報の処理の仕方には、「継次処理」と「同時処理」の二つがあります。

大体の人は、概ねどちらもバランスよく使いながら情報を処理しています。

しかし、発達に障がいをもつ子供などは、

この情報処理の仕方がどちらかに偏っている場合が多く見受けられるます。

発達障害をもつ子供は「努力が足りない」と言われがちですが、

決してそんなことはなく、情報処理が本人に適していないために

うまく情報が入っていかない場合も多々あるのです。


継次処理と同時処理の違いとは、

名前の通り「一つずつ処理するか、まとめて処理するか」の違いです。

継次処理は物事を一つずつ処理するのが得意です。

目の前のやるべきことに集中し、一つ一つ確実にこなしていく処理の仕方です。

対して、同時処理は物事の全体を捉えることが得意です。

全体を俯瞰した後に、それらとつながりをもっている枝葉に視点を向けていくのです。

D君は継次処理だと思い、先のような方法で学習を進めていきました。

次回はもう少し具体的に、この処理方法の話をしますね。

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